ナノ世界のウェットフォールディング ― 2010/01/23 00:53

記事の内容は、数十ナノメータ(10万分の数ミリ)の、水滴と炭素膜による折り畳み現象についてで、たとえば、花弁状の炭素膜が、水滴が触媒となって、それを包むかたちに変形する現象などである。
Soggyというのはずぶ濡れという意味で、これは、ナノ世界の「ウェットフォールディング」と言える。
(ちなみに、ウェットフォールディングというのは、近代折り紙の父・吉澤章さんが開発した、硬い紙が折りやすくなるように、そして、できあがったときに造形が固まるようにするために、紙を水にひたして折る技法のことである)
卍敷四畳半 ― 2010/01/23 20:24

山荘のリビングの一角には畳が敷いてあるのだけれど、それがいいねと言ってくれたひとがいた。
畳は四畳半で、その敷きかたは、中央を半畳にする「卍敷き」になっている。何年も計画を実行に移していないが、掘り炬燵をつくりたいと思い立ったのと、対称性が高いほうが好きなので、最初の敷きかたから自分で敷き変えたのだが、この卍敷き、中央に炉がないのにそうするのは、凶とされることがあるらしい。中央の半畳を裏返してそこで腹を切るのが、切腹の作法のためだという。掘り炬燵じゃないけれど、真ん中に炬燵があるからいいんだけれどね。
卍敷きパターンは、周囲を別の卍敷きの畳の一部とすることで、「増殖四畳半」というような連続模様をつくることができる(図)
このパターンは、近所の角形マンホールの滑り止めでも見たことがある(写真)。長方形が「」というようなLの字をふたつ組み合わせたものになっていることと、正方形が小さいのでわかりにくいが、よく見ると、まさにこのパターンである。
呑水の取っ手 ― 2010/01/23 22:53
あれは、呑水(とんすい)というのだそうだ。
そして、あの形状は、レンゲや柄杓がうつわ化したことからきているらしい。しかし、じっさいの呑水で、あのでっぱりを取っ手として使うことは、まずない。それは、ヒトの尾骨や男性の乳首、虫垂のような痕跡器官と化している。
いままで、見なれすぎていて、その造形にも名称にも関心を持ったことがなかったのは、不覚と言えば不覚だった。
最近のコメント