可能世界空間論2010/01/16 02:07

可能世界空間論
 15日の晩、初台の東京オペラシティ・NTTコミュニケーションセンターICCで、1月16日から2月28日まで開催される可能世界空間論の内覧会とレセプションに行ってきた。
 コンピュータを使った折り紙を研究テーマとする折り紙新世代のホープ・舘知宏さんの展示があるというつながりだが、行ってみて、設営スタッフのひとりが、多面体フォーラムで顔なじみの西野隆史さんだったのは、ちょっとびっくりした。

 そして、田中浩也さんとその研究室の岩岡考太郎さん・平本知樹さんの展示(写真左)で、前の前の記事で話題にしたマラルディの角度(109.47..度)に遭遇した。
 ものは、木でできた四本脚または三本脚のパーツを使い、多面体や樹状のオブジェを増殖させるシステムである。いま見れば、平本さんの「知樹」という名は、これにぴったりである。
 ただ、マラルディの角度は、板の弾性を生かして近似で使っていた。わたしが同様のシステムを考えた場合、角度のバリエーションのつけかたを別のタイプにするかもしれない、などと自分の思考実験にはまってしまった。

 他の展示も刺激を受けるものばかりで、また、同じ東京オペラシティで、やはり明日から『エレメント - 構造デザイナー・セシル・バルモンドの世界』という展覧会が始まることを西野さんから教えてもらったのだが、これも、案内パンフレットを見るだけでもツボだった。

 写真右は、舘知宏さんの展示のひとつ、大きな剛体折り紙である。剛体折り紙というのは、面が歪まずに可動となる折り目の組み合わせのこと。これは、観覧者が動かしてみることができる。

 今日は、たまたま、東京で会議があって、いつもの週より早い時間に東京に戻ったので、内覧会に顔を出せたのだが、マラルディの角度との遭遇など、偶然はたのしいなあ。

七・五・四2010/01/16 15:30

七本スポーク
「スポークが七本の車のホイールも、ボルトはだいたい五個でしょう。あれは気持ちが悪いなあ」

 暮れに、造形作家の日詰明男さんが来たときの、彼のつぶやきである。
 話の流れをよく覚えていないのだが、「車のホイールを見て、七回の回転対称だとか感心しているひとは、あなたと日詰さんしか知らないわ」という妻の弁から始まった話だったと思う。

 七回回転対称のスポークが増えたのは、ここ10年ぐらいの傾向のような気がする。そして、ボルトの数は四本というものもある。