無限の御幣2010/01/12 23:41

無限の紙垂
 一年で最も御幣(紙垂:しで)を見る季節なので、今日は、それのことをちょっと考えた。

 野崎昭弘さんの『数学的センス』という本に、安野光雅さんによる「夢幻の御幣」というもの(図上。「夢幻」は「無限」とかけたもので、変換ミスではない)が載っている。稲妻型の紙垂(吉田流の紙垂)を基本にして、切る部分がどんどん細くなり、理論的にはどこまでも続く紙垂である。
 このような無限の紙垂を、相似長方形の連なり(図中)にするためには、用紙のかたちはどうなるか? というのが、さきほど思いついた問題である。

 (長さの)縮小率を1/2とすると、元の長方形がどうあっても、左右交互に、1/4の長方形を取り除いて行くかたちになる、というのがその答え。(図下:赤が取り除く部分である。なお、規則を明瞭にするため、一番大きい部分には、それより大きい仮想的な部分につながる折り返し(図の点線)があると想定している)
 極限の点Pが、辺を1対2に分割する点(つまり三等分点)に収束し、取り除く面積も全体の1/3になるというのは、ちょっと面白い。(1/4+/1/16+1/64+....=1/3)