ハートの方程式2010/01/21 21:14

ハートの方程式など
 地元の折り紙講習会のネタ用に、まあまあ折りやすいバレンタインの包みを創作した。裏にも表にもハートの模様があるのが趣向である。
 折り紙でハートをつくるときにいつも思うのは、丸みをどこまで表現するかだ。最近は、直線が残っていても、折りを最小限にするのがよいと思っているのだけれど、この作品では、表面だけすこし折り込んでみた。

 「紙でつくる」ハート型では、柱面の向かい合う母線に山折りと谷折りの折り目をつけたものがきれいだ(写真)。これは、折り目の拘束条件をどうするかが大きいが、インボリュート曲線(円の伸開線)をふたつ合わせたかたち(図)で近似できるのではないか、…と思う。

 そして、Wolfram Mathworldで、以下の、ハートの方程式を見つけた。

(X2+Y2-1)3=X2Y3

 右辺に係数をかけるだけで、切れ込みの大きさの調整もできる。さらに、等号を不等号にすると、内部と外部を示すことになる。

 この式から、アホなネタを思いついた。染色体にならって、XXを女性(F)、XYを男性(M)に置き換えるのである。すると、式は以下のように変形できる。

(F2+M2-F)3=±M3F3/√F

 つまり、女性の事情と男性の事情が加わり、女性が身を引いた場合、その惨状は、ふたりの惨状を掛け合わせたものになるが、それは女性の根(性)によって割られている、それがハートというものだ、ということである。…なんのこっちゃ。

コメント

_ HATI ― 2010/01/23 01:50

ハート型についてですが・・・
インボリュート歯車の一枚歯歯車はまさに
あのハート型になります。
一枚では歯車には見えませんが。

_ しお ― 2010/01/23 09:39

2 式の次数の対応がつかない気がしますが….
どのように置き換えたのでしょうか.

_ maekawa ― 2010/01/23 11:48

式をすっきりさせるために、両辺にF^3をかけました。

_ maekawa ― 2010/01/23 12:14

「インボリュート歯車の一枚歯歯車」というものを知りませんでしたが、以下のURL(木村元さん@九州大)でアニメーションをみつけました。面白い。
http://sysplan.nams.kyushu-u.ac.jp/gen/hobby/puzzle/gear/GearDemo.html

_ HATI ― 2010/01/23 16:34

木村さんのサイトは存じておりました。

ちなみに私はその、インボリュート歯車と
サイクロイド曲線による一枚歯の制作を
学生のころ、総合制作実習で行いました。
造型はRapid prototypingで行いました。

_ grauke ― 2010/01/29 00:08

 こんにちは

 私は、なんというか、直線がのこる作品が好きです!
紙の直線と角度が折り紙らしく感じられて好きなのですが、これは、まだまだ
折り紙を分かっていない!のでしょうか、、。

 角度のついたハートは、なぜだかほっとしますね。

_ maekawa ― 2010/01/30 11:25

 基本は、「無理をしていない」ということだと思いますが、徹底的に無理したものもまた魅力的なときがあります。好き嫌いも日によって変わってしまう…。
 曲線ということでは、上の「柱面」はその単純な例ですが、面を曲面にすることで、折り目も曲線にするものがあり、これは、まだまだ魅力的な造形が眠っているでしょう。そうしたモデルの「折り紙作品」として見た場合の最大の問題は、工程にしたがって伝えるのが難しいことでしょうね。

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