可能世界空間論 ― 2010/01/16 02:07
コンピュータを使った折り紙を研究テーマとする折り紙新世代のホープ・舘知宏さんの展示があるというつながりだが、行ってみて、設営スタッフのひとりが、多面体フォーラムで顔なじみの西野隆史さんだったのは、ちょっとびっくりした。
そして、田中浩也さんとその研究室の岩岡考太郎さん・平本知樹さんの展示(写真左)で、前の前の記事で話題にしたマラルディの角度(109.47..度)に遭遇した。
ものは、木でできた四本脚または三本脚のパーツを使い、多面体や樹状のオブジェを増殖させるシステムである。いま見れば、平本さんの「知樹」という名は、これにぴったりである。
ただ、マラルディの角度は、板の弾性を生かして近似で使っていた。わたしが同様のシステムを考えた場合、角度のバリエーションのつけかたを別のタイプにするかもしれない、などと自分の思考実験にはまってしまった。
他の展示も刺激を受けるものばかりで、また、同じ東京オペラシティで、やはり明日から『エレメント - 構造デザイナー・セシル・バルモンドの世界』という展覧会が始まることを西野さんから教えてもらったのだが、これも、案内パンフレットを見るだけでもツボだった。
写真右は、舘知宏さんの展示のひとつ、大きな剛体折り紙である。剛体折り紙というのは、面が歪まずに可動となる折り目の組み合わせのこと。これは、観覧者が動かしてみることができる。
今日は、たまたま、東京で会議があって、いつもの週より早い時間に東京に戻ったので、内覧会に顔を出せたのだが、マラルディの角度との遭遇など、偶然はたのしいなあ。
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