誤植5 ― 2009/09/04 13:07
うーん。いま校正中のものも見落としがありそうで、冷や汗だなあ。
46ページ
誤:
左回りに、67.5度、22.5度、22.5度、45度、45度、67.5度で、67.5-22.5+22.5-45+45-67.5=0になります。
正:
左回りに、112.5度、22.5度、22.5度、45度、45度、112.5度で、112.5-22.5+22.5-45+45-112.5=0になります。
Origami ^4 ― 2009/09/10 21:40

論文の内容は、中華料理店の最後に供される「おみくじ入りのクッキー」(実は日本の「辻占煎餅」が起源)を、円形膜による曲面を使った折り紙と見なし、その幾何学的構造を考察するというもの。
なお、Geometrical Tree(幾何学的な木)はGenealogical Tree(系統樹)との洒落。
談話会 ― 2009/09/10 21:52

発表のためにスライドをまとめていて、歴史、民俗、科学、数学、アートなど、折り紙が、さまざまな分野の「窓」になるのを、あらためて感じた次第。
『素数たちの孤独』 ― 2009/09/13 09:53
読書の充実を感じた本は『素数たちの孤独』(パオロ・ジョルダーノ著 飯田亮介訳)。『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ著)と『博士の愛した数式』(小川洋子著)を足して割った趣きの小説。数学は主役ではないともいえるが、17と19のように並んで現れる「双子素数」の詩的喚起力が核心。
主人公が北欧に行くことなどからも、ノルウェーの早逝の天才数学者・アーベルを連想し、彼の伝記を読みたくなった。
上円下方墳と地口行灯 ― 2009/09/14 22:01

○古墳で、まず、おおっと思ったのは√2である。
この古墳の基本構造は三層で、1段目(正方形)の辺の長さが約32m、2段目(正方形)が約23m、三段目(円)の直径が約16mになっている。つまり、その比率が、ほぼ1対√2対2なのである。すばらしいぞ。七世紀の幾何マニア!
◇そして、√2以上に思いがけない遭遇だったのは「地口行灯」である。
この日は、たまたま、古墳を御神体にしている(?)熊野神社の秋祭りで、古墳のまわりに「地口行灯」が飾られていたのだ。地口行灯というのは、江戸に始まる、駄洒落とそれに関する絵を描いた行灯である。たとえば、写真(右下)のものは「おきつね 八寸 とび」で、ネタは「義経 八艘飛び」である。以前見た「元値で売られた桃だろう」(桃から生まれた桃太郎)とか「買ったかぼちゃの大きいの」(勝って兜の緒をしめよ)「恵比寿、大根食う」(恵比寿大黒)、「菜を蒔く算段だ。婆さんだ」(のうまく さんまんだ ばさらだん:お経の文句ね)、なんてのは笑った。この地口行灯研究の第一人者こそ、誰あろう、折り紙歴史研究の第一人者でもある岡村昌夫さんである。以前、調布の西光寺で、岡村昌夫さんを囲んで「第1回日本地口行灯学会総会」と称した見学会をしたこともある。そう言えば、以前岡村さんが、武蔵府中熊野神社の話をしていた気もする。
○スモール・ワールド現象?
というわけで、この古墳とわたしの興味は、三鷹天文台構内古墳や、地口行灯、天円地方の象徴性(仮説:丸石神もこれに関係か)、√2研究などで繋がっていることが明らかになった(?)のだが、話はそれだけでは終わらない。今夏、折り紙探偵団コンベンションで講演をしてもらった宇宙航空研究開発機構の岸本直子さんから、この古墳の発掘に、夫の考古学者・岸本直文さんが関わっていたという話を聞いて、へぇと思ったのである。なんというか、知っているひとが意外な感じで繋がる「スモールワールド現象」(ネットワーク理論による「世界は狭い」ということ)を実感した。
渋滞 ― 2009/09/16 08:26
渋滞はほんとうに無駄だが、現象として見れば興味深いところもある。読もうと思いつつ読んでない『渋滞学』(西成活裕著)は面白そうだ。先日読んだ、『世界でもっとも奇妙な数学パズル』(ジュリアン・ハヴィル著 松浦俊輔訳)の中にも、「ブレースの逆説」なるものがあった。「渋滞緩和のために新しい道路をつくると、問題が悪化する場合もある」という、直感には反する現象である。ブレース氏は数学者で、これは、純粋に数学的なモデルによる帰結である。
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