丸石神その23 - 基本文献入手2009/11/03 20:15

『甲斐の落葉』
 八ヶ岳山麓の滞在が長くなっているので、今日まで開催中の神保町の神田古本まつりには行けなかったが、別の用事で行った甲府で、甲府古書まつり(於 山交百貨店)なるものが開催されているのを知り、寄ったところ、思わぬ収穫があった。神保町の古本まつりは、行くと、あれもこれもと疲れるので、のんびりした感じも快かった。そして、甲斐のことは甲斐で、なのであった。

 見つけたのは、『甲斐の落葉』(山中共古著  1975の復刻)と『山梨県の道祖神』(中沢厚著 1973)。ここしばらく、それとなくだが探していた「丸石神」の基本文献である。双方とも、いまはない有峰書店という書肆からでている。
 ほかにも『甲斐路 ふるさとの石造物』(山梨県県民生活局生活文化課編)も購入。悩んだけれど、見送った石造物関連の本も数冊。自治体の資料や自費出版ものもあったので、以前、都留市の資料館でちらっと見ただけの『甲斐の道祖神考』(山寺勉著)も期待したが、これは見つからず。

 そして、これらの本に関してネットで調べていたところ、これも入手困難な『石にやどるもの』(中沢厚著)が、まさに今週復刊されるという情報を発見した。

 これは、わたしに「もっと丸石神の研究をせよ」というお告げなのか。でも、そのお告げをしているおかた(…って、つまりはわたし自身だけれど)、わたしも、やるべきことがたまっているんです。ああ、でも丸石神は面白いんだよなあ。
… 村社ノ境内又ハ村道ナドヘ道祖神トシテ丸石數個ヲナラベ置クニスギズ 鳥居モナク宮モナシ 神職ニヨリ勧請スルニアラズ 勝手ニ丸石ヲ拾ヒ来リテ道祖神トナスニ 石數フヘルト道祖神サンガボコヲ持タレタトイフ
(『甲斐の落葉』から)

コメント

_ カトレア ― 2009/11/03 22:00

【山中共古】 = 【やまなか きょうこ】
【勝手ニ丸石ヲ拾ヒ来リテ道祖神トナスニ石數フへルト道祖神サン ガボコヲ持タレタトイフ】 = 【『ボコ』は子供の事で石が子供を産む】という伝説 !! ←トカ.とか。
     (あぁ! 此処まで来て、お婆 は 疲れちまいました。) 
     (此れにて、-オシマイ- に 致 しまヒョ! )  ゝ(^^♪

_ カトレア ― 2009/11/04 14:21

   -オシマイ- と イヒツツ -サイライ-  ヲバ __ 以下          ---------------------------------------------------
昨日, 書き落とした事 = 【道祖神 ⇒『道=♀』『祖=♂』の神】とか!。
~~~~~~~~~~↓~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
maekawa先生 、   上記で 宜しゅうござりましょうやら ?????

_ maekawa ― 2009/11/04 21:53

 道祖神が男女神であることは多いですが、「道」が女神を意味し、「祖」が男神を意味するという話は聞いたことがありません。道祖神のような民俗信仰には、語呂合わせはつきものですが、漢字の意味や音から言ってもないでしょう。

 ちなみに、「道」という字が「首」を含むのは、「敵の首を刎ね、それを、道に潜む魔を払う呪物としてかかげて進む」ことから来たという話を、たしか、白川静さんの本で読んだ記憶があります。

_ カトレア ― 2009/11/04 22:40

『道祖神・Wikipedia』の中のアンダーライン表示箇所から入った文言(上記)でしたけれど信用出来ないのですね。 有難うございました

_ maekawa ― 2009/11/04 23:21

いやぁ、祖という文字のつくりが陽物を表しているというのは知りませんでした。図らずも、上に「語呂合わせはつきもの」と書きましたが、じっさい、そういう文字遊びを使った文字碑道祖神もあるらしいですね。わたしの道祖神に関する関心の中心が、文字碑道祖神や双体道祖神ではなく、丸石だったので、まったく知りませんでした。Wikipediaも侮れないなあ。
ただ、「「道」が女神、「祖」が男神」という信仰があるというより、文字碑道祖神に、そのような文字遊びを使ったものがある、ということのようですね。

_ grauke ― 2009/11/05 00:14

 こんにちは

 道の字の由来、かなり衝撃的です、、
 
「折り紙の前川さん」でなく「丸石の前川さん」と なるのでしょうか、、
丸石の研究論文を完成された際には、このブログを見ている人は特別に
閲覧できると嬉しいです。

_ (未記入) ― 2010/10/28 13:34

父の本「甲斐の道祖神考」まだお探しですか?

_ maekawa ― 2010/10/28 22:31

『甲斐の道祖神考』の著者・山寺勉さんのご子息からコメントがあるとは、驚きました。もし、残部があれば、ぜひ入手したいです。
コメントのさいにメールアドレス欄を書いていただけますでしょうか(記事には表示されません) あらためて連絡します。

_ daughter ― 2010/10/29 09:16

残部については、実家に行かないと確かなことをお伝えすることができませんが、父の本を探してくださっている方がいらっしゃることだけでも嬉しくて、コメントさせていただきました。連絡お待ちしています。

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