これは水道パイプではない2008/11/16 00:12

これは水道パイプではない?
 折紙探偵団名古屋コンベンションに参加中である。会そのものは、折紙探偵団東海友の会のスタッフや日本折紙学会事務局、名古屋芸術大学関係者の骨折りで、滞りなく楽しく進んでいる。
 で、ここでは、会場の名古屋芸術大学にあった、謎の物件の話をしたい。
 名古屋芸術大学・西キャンパスA404教室。教室後部のごく普通の壁に、いきなり蛇口がついているのだ。いかにも唐突で、洗面台や流しは影もかたちもない。写真に写っているのは、積み重ねた椅子である。
 蛇口の周囲には、学生の手によるとおぼしき「特命リサーチ2001 こんなところに蛇口が!」「おどろくほどでます」「節水中」といったものや、でっちあげの因縁来歴など、この物件の非日常性に霊感を得た魂の叫び(?)がびっしりと書いてある。
 てなわけで、芸術大学だけに、撤去するにできなくなった、とわたしはみた。単に掃除などで使うのかもしれないが…。いや、そんなことはない。あれは芸術である。インスタレーションアートなのである。「超芸術トマソン」である。
 わたしとしては、この「作品」に、ルネ・マグリット画伯に敬意を表して「これは水道パイプではない」と名付けたいと思う。
 なお、じっさいに水が出るのかは、コンベンション参加者の誰も、怖くて試していない。

 ちなみに、「超芸術トマソン」という概念を生んだ名著・『超芸術トマソン』(赤瀬川原平著)の表紙写真は、銭湯の煙突の上に乗っての超広角レンズによる風景という忘れ難いものだが、これを撮った写真家・飯村昭彦さんが、ちょっとした縁で我が家に来たことがある。あとになって、あのアングルで写真を撮ってもらえばよかったと残念、なんてことも思い出している名古屋の夜なのであった。

[追記]:我慢できずに(?)、今日(11/16)じっさいに水が出ることを確認した。つまり、「これは水道パイプである」

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