旧作の見直し2008/11/29 21:07

三角穴立方体他
立方体シリーズの旧作をすこし見直した。

「賽は分けられた その1」(写真上):このモデルは、2対2+√2なる比率の長方形を使っている。構造をわかりやすく見せるためだが、すっきりしない比率だなあと思っていた。しかし、正方形から規格用紙形(1対√2の長方形)を切り出した余りの長方形を半分にしたものが、このかたちになることに気がついた。(図上)ちょっとうれしい。さらに、透明プラスティックシート(OHPシートのようなもの)でつくる場合に、いっそのこと重なる部分を切り落として、図のようなかたちにしてみた。これがなかなかよい。

「要石立方体」を、そのままの展開図で、1対√2の長方形に当てはめたところ、要石なしできれいにまとまった。(写真下・グレイのモデル)これは美しい。また、正方形のままで、折り目を増やしてまとめたものは、風車のようなパターンとなった。さらに、展開図をほぼそのまま生かして、対称軸を回転させて正方形に埋め込んでみたところ、単純明快な構造できっちり組めることがわかった。(右下) 最初の折り目の基準が少し難しいのが、逆に面白い。

金色の小さき鳥2008/11/29 21:13

金色の小さき鳥
 街道のイチョウが色づき、風にまかせるままに舞っているが、よく見ると、イチョウの葉は、けっこう変異が大きい。最も記号的なかたちは、中心角が約120度で、切れ込みがひとつというもの(写真左上)だと思うが、写真中上のように、切れ込みがないものもよく見られる。東京都のシンボルマークがこのパターンだ。ただし、都の木はイチョウだが、このマークは「T」の字ということで、イチョウの葉であるとは明言されていない。紋様の青海波から繰り返しパターンを抜き出したかたちとも言える。
 一方、写真右上にように、切れ込みが多数のものもあり、東京大学のマークはこれに近い。東京大学のマーク(旧版)は、より写実的なため、よりこれに近い。
 扇形の中心角もさまざまで、写真下のように、180度やそれを超えるものがある。写真下中のものが、一番「鳥のかたち」らしいと言えるだろうか。
金色の ちひさき鳥のかたちして いてふちるなり 夕日の丘に (与謝野晶子)

揚羽蝶2008/11/29 21:28

蝶
 決定版になるまで時間がかかるものが多いので、このブログには幾何学的発見モデル以外はほとんど掲載していないが、たまにはということで、今回は、1対√2の長方形からの蝶である。この折り目を正方形に適用して、触角つきの蝶も折ってみた(写真左の紫のもの)。構造はまあまあなのだが、半年前につくった蝶(右下)よりも格段に難しくなってしまった。