Joseph Wuさんのアトリエ2007/11/17 10:43

 12日、PCOC2007終了後、山口真さん、Anne LaVinさんとともに、Joseph Wuさんのお宅に招かれ、夕食をご馳走になった。『折紙探偵団』103号の『折紙作家の創作現場』(松浦英子さん)でも紹介されていたように、Wuさんは、広告を中心にしたプロの折り紙作家で、バンクーバーのPALM (Paperfolders Around the Lower Mainland)の代表であり、今回の会でも中心となって動いたカナダ随一の折紙者である。会の終了後、疲れているところを、招いていただいたわけである。
 写真左は、Wuさんのアトリエで、じっさいにはもっと渾沌としている。小さく見える青い星型は、折り紙でつくった企業のロゴマークである。
 そして写真右は、愛息Michaelくん(現在3歳)のよだれかけだ。Michaelくんは、山口さんの名前をすっかり覚えて、「Hello Mr. Yamaguchi」と挨拶をするなどして、とてもかわいい。よだれかけはもう不要になったので、サインをして(Wuさんの手を添えながらだけれど)、わたしの「折鶴コレクション」に加わったのである。

イヌクシュクその22007/11/17 10:47

 カナダでは、折り紙に関しても楽しい時を過ごしたが、イヌクシュクに関しても、多数の収穫があった。オリンピックのマスコットになったことも影響しているのだろう、お土産物のイヌクシュク・マスコットも多かった。購入した本は二冊。『The Inuksuk Book』(Marry Wallace著)と『INUKSUIT - Silent Messengers of the Arctic』(Norman Hallendy著)である。前者は子供向けの本なので読みやすかった。このほかに『Make Your Own INUKSUK』という工作本もあった。
 二冊目のNorman Hallendyさんの本は、イヌクシュクに関する最も優れた研究者(「Apirsuqti=好奇心の強い者」というイヌイット名ももっている)による、最も優れたイヌクシュクの本と思われる。日本で買うととても高いみたいだ。なお、INUKSUIT(イヌクスウィト) というのは、イヌクシュクの複数形である。ふたつの場合はまた別で、イヌクスークという。イヌイット語は日本語と違って、名詞の複数形がしっかりあるらしい。文法的には膠着語である日本語とは違い、アイヌ語と同じ抱合語というものに属するようだ。
 イヌクシュクには、上記写真(右上)にもあるように、丸石神を彷彿とさせるものもあり、鳥居とそっくりなものもある。
 写真下は、イングリッシュベイビーチのイヌクシュクの近くで見つけたミニ・イヌクシュクというか積石である。積石という習俗は汎世界的なものだが、本邦では、洞窟葬の死霊の封鎖や賽の河原のように、他界との境界を強く思い起こさせるものが多い。五輪塔などにも引き継がれたとされ(五来重氏の説など)、「ひとえ積んでは父のため…」という和讃(仏徳賛美の歌)もあって、どうも哀感に満ちているが、バンクーバーのそれは、違う雰囲気である。

映画のセットその22007/11/17 10:57

 近所の、映画『252−生存者アリ』のオープンセットが、「災害後」になっていた。横倒しになったバスは、数週間前から、ナンバーのない廃車が置いてあったことに気がついていたが、こんなふうに使われるとは。