十一角形と五角形2007/11/18 13:44

 前にイギリスの硬貨が七角形であることを書いたが、カナダの1ドル硬貨は十一角形だった。「辺」は、対応する頂点を中心とする円弧になっている。つまり、「ルーローの十一角形」である。ルーローの多角形は奇数角形でないとできないのだが、9を飛ばして11とした意味、11という数になにかがあるのか、9という数が忌避数であるのかなどは不明である。
 十一角形というかたちは、七角形以上に珍しく、綾辻行人さんの小説にでてきた以外、記憶がない。十一という数字では十一面観音もあるが、これは1+3+3+3+1で、幾何学的なものとは言い難い。
 なお、この硬貨が十一角形であることは、不覚にも、帰りの飛行機で気がついた。十二角形のような気がしていたのである。

 バンクバーのイングリッシュベイビーチのイヌクシュクの近くには、珍しい正五角形の建物があった。写真右上の右端の建物で、108度をなすウィンドウ(写真左下)からも確認できるが、GoogleMapで見るとよくわかる。
 また、アメリカやカナダでは、消火栓のボルトは正五角形である。ふつうのスパナで簡単に開けられないためだという。(写真は以前、アメリカで撮ったもの)

<追記> 十一角形はほとんど記憶がないと書いたが、ごく最近、十一角形の話を読んでいたのを忘れていた。今年七月に出た『江戸の<かたち>を歩く』(宮崎興二著)に、日光大猷院(たいゆういん)にあるオランダから贈られた十一角形の鉄製の灯籠が紹介されている。(11/19 22:22)