装幀の凝った本など2016/09/05 21:24

◆『折る幾何学』のチラシ
日本評論社チラシ
9月12日頃刊行の『折る幾何学』の、出版社がつくったチラシの裏面が、『スーパー望遠鏡「アルマ」が見た宇宙』(福井康雄編)だった。版元の日本評論社が、天文の本も数学的な折り紙の本も扱っていて、たまたま刊行日が近かったためだ。

日々のあれこれの中で、折り紙と天文が交錯する機会はほとんどない。今回は、上の偶然が面白かったので、このチラシを、三鷹のALMA研究棟の会議机におき、野辺山宇宙電波観測所の特別公開のさいに配らさせてもらった。

◆装幀の凝った本
最近、装幀が凝った本を続けて読んだ。

ひとつは、綾辻行人さんからいただいた『深泥丘奇談・続々』だ。このシリーズの装幀は凝りに凝っている。本文中や見返し、扉にもイラストがあり、カバーを外すと、タイトルはエンボスである。

そして、穂村弘さんの新刊『鳥肌が』も、『深泥丘』と同様、祖父江慎さん(『鳥肌が』は、+藤井遥さん)の装幀なのだが、栞ひもが、細い三本の糸になっていたり、カバーに鳥肌状のブツブツがついていたりするなど、これまた変なつくりの本なのであった。

両書とも、日常の違和感と怖さを扱ったものなので、内容の感触もどこか似ている。ただし、前者は幻想小説で、後者は一応実話だ。一応と書いたけれど、『怒りのツボ』というエッセイには、次の言葉もあった。

「ここを押されると、かっとするポイントってどこだ。(略)あ、『この文章ってどこまで本当なんですか』と云われるのが嫌だな。」

『深泥丘』は猫好きのための本でもある。

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