丸石神その13−縄文の丸石 ― 2008/01/13 00:50

写真左は、(敷物は考古的な考証が合っていないと思うが)縄文時代の祭祀の復元である。(ちょっと刺激が強い写真かとも思って、小さくした) 丸石と猪の頭骨が一緒に出土したので、このような復元なのだろうか。諏訪大社の御頭祭(おんとうさい。鹿の頭などを供える祭り。現在は剥製を使用)を彷彿とさせる。写真右上は、同センターにあった丸石の出土状況の一例(北杜市須玉町郷蔵地遺跡)で、三角柱の土製品も見える。このように呪術的なものと思われる丸石が出土するのだから、丸石神信仰を古層にまでさかのぼりたくなるのは無理もない。じっさい、断層はあってもつながりもあると考えたほうがよいのだろう。少なくとも、丸い石をある種の神意とみる感情は、先史時代でも今でも共通なものと言えるように思う。
実用の意味が判然としないものは、呪具、祭具とされるが、写真右下は、実用的な「丸石」である。考古学用語で磨石(すりいし)という石器だ。大きな丸石もじつは実用的な用途があるのでは、という説はないのだろうか。
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