立方体に内接する立方体2011/01/20 21:08

立方体に内接する立方体
 立方体に内接する立方体や正八面体を使った折り紙モデルを考えているうちに、「立方体のすべての面に接する立方体の最小サイズはどうなるか」という問題にはまってしまった。これは、想像よりややこしい問題であった。

 この問題に関しては、Carl Parkesさん-David Eppsteinさん-Greg Huberさんの議論に詳細が記されているのを見つけたが、証明は面倒で、むしろ四次元の超立方体になるとすっきりするということである。

 答えを示すと、辺の比で3/5になり、8頂点のうち、面に接する6頂点が、5等分のメッシュ上に位置するというものである(図左)。なお、赤い線は、内側と外側の立方体が長い対角線を一本共有していることを示したもので、これが通る内部立方体の2頂点は面に接していないことになる。

 この解を外側の立方体の面に投影すると、図中央のようになる。この投影図も、解の対称性から、面白い特徴を持っていた。

 いわゆる、平面、立面、側面の、直交する三軸で描かれた三図が合同な投影図になっているのである。「真正面・真横・真上」の、どれもが正方形となる三面図の他には、立方体の三図が合同になる視点はこれだけである(間違いないはず)。図学などではよく知られた話なのかもしれないが、立方体の隠れた顔を見つけた思いである。図右は、その投影図を面に描いた、外側の立方体の展開図である。