『最後の三角形』など ― 2024/01/22 21:06
『最後の三角形』(ジェフリー・フォード著、谷垣暁美訳)を読み了わった。奇想に溢れ、テッド・チャンさんや安部公房さんを思わせる短編小説集で、最近読んだ小説では出色だった。所収の『アイスクリーム帝国』の以下の言葉からは、折り紙造形の勘所ということを思った。
『空想の補助線』の補助線 ― 2024/01/30 08:19
「手順の構成美」「配置の簡潔美・自然美・象形美」「パズル性を含んだ難解巧妙な作品」「趣向の持つ叙情や浪曼性」「数学的才能と芸術的才能」「誰もが手を出してみたくなる」「クラシック作品」「無駄を省く、不純を省く、簡素化する」「好ましい意外性と驚き」「すでに完成された作品に関する知識」…
以上は、コンピュータ雑誌「bit 」92年10月号に載った「詰将棋・詰チェスにみる知的作品の美」(井尻雄士氏)からの引用である。コンピュータ雑誌に載った以上、システム設計やプログラム作成に関連づけた話なのだが、ご覧のように「我々」にもけっして無縁の話ではない。本格ミステリ作家、ゲームデザイナー等々、この文章に首肯する向きは多々あろうが、「我々」以上にピッタリくるのは「詰将棋・詰チェス」を除けば、たぶん「詰碁」ぐらいなものだろう、と詰まらない冗談が言いたくなるほど、ここで述べられているのは「我々」のことだ。
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