携帯電話2008/03/04 23:18

 折り畳みというと言葉は、一般には、折り紙ではなく、自転車、傘、椅子、携帯電話といった言葉と結びつく。わたしも、そうした折り畳みモノには興味がある。しかし、携帯電話は、ずっと折り畳み式ではないものを使ってきた。ここ最近の2機種は、ニュースで報じられたように、携帯電話から撤退することになったメーカーのものである。なぜか。
 仕事に関係する「電波望遠鏡」に使う高精度のパラボラアンテナは、みなこのメーカー製で、携帯電話も同じ敷地の工場で造っているらしいのだが、別にそれに義理をたてたわけではない。フリップ式やスライド式によるコンパクトさという独自性に魅かれた、ということは言える。しかし、真の理由はたぶん違う。
 2年ぐらい前まで、阪神甲子園球場のスコアボードの下部に「携帯は三菱電機」という広告があった。上記の工場は尼崎にあり、当のスコアボードも同社製である。つまり、トラキチとして、毎試合毎試合タイガースのゲームを観てきた刷り込みが、わたしのメーカー選択の理由なのではないか、ということである。
 上記のように、少し前から、広告は単に社名だけになっているので、そのころから、携帯電話事業撤退の計画はあったのかもしれない。
 なお、阪神甲子園球場には、マルチ商法の疑いの濃い企業の広告もあったはずだ。さいわい、それにはだまされていないが、阪神タイガースにはよくだまされている。

点線と実線2008/03/04 23:36

国税庁のチラシ
 確定申告を報せる国税庁のチラシは、切って貼ると、申告提出用の封筒ができるようになっている。興味深いのは、点線(破線)がキリトリ線で実線が折り目(山折り)になっていることだ。山折り・谷折りと点線・鎖線の対応は、折り紙と雑誌付録などのペーパークラフトで逆になっていることが多いのは、知るひとぞ知るところだが、点線・鎖線が折り目で実線が切り込みというのは変わらない。折り目と切り込みを区別する図で、実線が折り目を示す記号というのは珍しいはずだ。
 このチラシのデザイナーは、チケットなどにあるキリトリ線のミシン目から連想して、点線にしたのかもしれない、などと想像した。

日本応用数理学会とペンローズタイル2008/03/09 21:13

ペンローズタイルによる東京都
 折紙工学部会があるとの情報を得たので、日本応用数理学会に行ってきた。
 研究に「折り紙」というキーワードを持っている研究者と話をするのは、それだけでもよい機会だが、はからずも収穫だったのは、同会のプログラムにあった、小島定吉氏の「ポアンカレ予想について」という講演である。昨年の秋に放送された『NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか ~天才数学者 失踪の謎~』も印象深い番組だったが、先端数学に関する一般向けの講演が聞けたというのは、うれしいプレゼントだった。高次元より3次元や4次元あたりが一番難しい(傾向がある)という話は、修辞的に使いたくなってしまう話だなあ。
 写真は、会とは関係はなく、会場の首都大学東京(旧 東京都立大学)にある、ペンローズタイル(非周期的タイル)で描いた東京都という、知るひとぞ知る装飾である。
 なお、折り紙の工学的応用に関する話題は、今月末にNHK教育のサイエンスZEROでとりあげられるとのことだ。

『本格折り紙』図のミス42008/03/11 20:03

『本格折り紙』図のミス4
138ページ「カブトムシ」13図、14図、中央の花弁折りは、下の部分にわずかに裏が出るのが正しい図です。

TV チャンピオン22008/03/14 00:45

TV チャンピオン2を鑑賞。TVというメディアは、とにかくキャラクターを強調するので、出場者本人はそれぞれ、不本意なところもあるかなと思いつつ、折紙新世代のみんな、ふだんからあんな感じのところがなくもないような。
神谷チャンピオンは、シンプルさと作り込みの使い分けがうまいなあ。

丸石神その142008/03/18 01:16

中富の丸石神
 先週、山梨から東京に帰る途中、時間が空いたので、身延方面(富士山西部)に足を延ばして、増穂町にある明治初期の擬洋風建築の校舎と、身延町の「なかとみ和紙の里」に寄った。
 「なかとみ和紙の里」のショップ「紙屋なかとみ」は、ちょっとほかにない充実した和紙の品揃えの店だった。
 そして、同所の駐車場の脇で丸石神を発見! きわめて新しいものだが、台座にはすこし古色があった。割れてしまったなどで補充したのかもしれない。いずれにせよ、丸石神のあっけらかんとしたたたずまいは、やっぱりアートである。