六角の触角など2013/08/14 00:00

IPP
ハナヤマ・キャストパズル
一週間前、IPP(国際パズルパーティー)で、レクチャー&ワークショップをしてきた。詳細は話せないけれど(フリーメイソンのような秘密の集まりだから...というのは言い過ぎで、商品化前のパズルを扱ったりすることもあるため)、パズル好きへ折り紙を紹介するよい機会になった。写真は記念品の株ハナヤマのキャストパズル。

レーダードーム
redome
成田空港で見たレーダードームが、正五角形12面と六角形(正六角形ではない)60面からなる多面体を基にした球体だった。
五角六十面体(pentagonal hexecontahedron)に近い。

六角の触角
六角の触角
窓際で息絶えていたコマユバチの一種と思われる虫。触角がカイゼル髭よろしくクルリンとなっていたのが興味深くて写真を撮った。拡大してみると、節があるために、なめらかな曲線ではなく六角形だった。生きているときもこのかたちなのかどうかはわからない。

浮世絵
古書店で入手した『浮世絵の子どもたち』の図録(くもん子ども研究所 1994)の中に何点か折り紙の絵があった。『折るこころ』(岡村昌夫他 龍野市立歴史文化資料館(現・たつの市立龍野立歴史文化資料館)1999)には載っていないものは、以下である。

見立福人子宝冨根
『見立福人子宝冨根 福禄寿』香蝶楼(歌川)豊国(三代)弘化年代(1840頃)

東風俗福つくし
『東風俗福つくし 紙ふく』楊洲周延 明治十三年(1890)

四弁の桔梗
四弁の桔梗
桔梗は、家紋でも知られるように五弁が基本だが、先日、スーパーマーケットの店先で見た桔梗の花弁が四弁で、えっと思ったのだが、ウェブを検索すると、そう珍しいものではないようだ。六弁もある。

折り鶴?
折り鶴?
台所用品が折り鶴に見えた。

イベント月間と夏の終わり2013/08/30 23:10

8月の週末は折り紙に関係するイベントが続いていたが、すべて終了した。ただ、なんだかんだで折り紙に関連する忙しさは続いている。来年の国際会議の準備をたばねているNさんには比ぶべくもないけれど。ちなみに、会議のシンボルマークのデザインは、わたしが担当。

16日-18日の折紙探偵団コンベンションでは、講習2コマと、講義1コマを行った。妻が製作してオークションに出品した「ステンドグラス15cmおりがみケース」は、アン・ラヴィンさんが競り落とした。わたし自身も、オークションで多数入札。招待者のロバート・ラングさんの講演やニコラス・エンケリスさんの展示も充実していて、たのしい3日間だった。引き続き、19日は、第6回折り紙の著作権に関する国際会議に参加。
15cmおりがみ用紙ケース

24日の天文台の特別公開では、折り紙電波望遠鏡-その5-他を講習。
折り紙電波望遠鏡その5

イベントが終了し、先日は、ひさしぶりにまるまる一日休養日にして、高原を散歩し、映画と花火を観てきた。映画は宮崎駿監督の『風立ちぬ』。舞台のひとつになった富士見高原療養所(現・富士見高原病院)から最も近い(たぶん)岡谷の映画館で観た。たまたまだけれど。鯖の骨と計算尺と高原の風が主役の映画。ずっと以前、父から計算尺を貰ったことを思い出した。計算尺は美しい道具だ。身内に結核を患ったことのあるひとがいるので、70年前なら死病だ、なんてことも考えていた。主人公のモデルである天才エンジニア・堀越二郎さんが、群馬県藤岡の出身だということをwebで知って、同郷の関孝和の遠い係累かもしれない、などとも。
諏訪湖の花火

ここ数日は、タイガースの負けかたにがっくり。

今日30日は、昨晩移動して東京で仕事。朝、玄関を開けてまだまだ強い陽射しに目を伏せたが、以前よりはしのぎやすくなっている。三鷹の天文台キャンパスは2週間ぶりで、木々に埋もれたキャンパスの蝉時雨の主役が、ミンミンゼミやアブラゼミからツクツクボウシに変わっていた。北米やヨーロッパ(地中海沿岸以外)には蝉が少ないので、そうした土地から夏の日本に来たひとたちは、蝉の声を珍しがる。以前から訊いてみたいと思っているのは、ツクツクボウシがどう聞こえるのか。鳴き終わりのところが、アニメーションの「ウッディー・ウッドペッカー」とそっくりだよね? とか。ツクツクボウシと言えば、つぎの俳句はすばらしい。

よし分かった君はつくつく法師である 池田澄子