折りたいこころ2011/08/16 23:42

折りたい
 一昨日、折り紙コンベンションを終えて、ここちよい疲れでの帰途、京王線の車内で見た自己啓発書の広告に、「折れない心をつくる」とあるのを見つけ、折り紙関係者に喧嘩を売ってるのか、と、思ったのであった。この日、会の参加者には、折るこころ、折りたいこころが、満ち満ちていたぞ。

 日本語の「をる」には、英語の「break, fold, bend」(おりきる、たたむ、まげる)の三つの意味がある。
 そして、漢字の「折」のつくりは「オノ」である。この字は、草木をばらばらにするという意味で、breakが一番近い。したがって、「折紙」という語は、漢字文化圏では違和感もあるらしく、台湾などでは、「折紙」ではなく「摺紙」となっている。
 ちなみに、「織る」は「おる」で、「をる」とは異なり、本来は、発音も違う。

 「たたむ」では、たたみがみ→たとうがみ、というのもあり、味のある言葉だが、オリガミに比べて、音のまとまりが弱い感じもする。
 「たたむ」といえば、「店をたたむ」という表現は、むしろござの上に商品を並べて売る干し店(露店)の撤収から来ていると思われる。建物をたたんだら、『トランスフォーマー』である。
 と、書いていて思ったのだけれど、『トランスフォーマー』は、オリジナルが日本発の玩具ということもあり、アメリカのひとたちにとって、オリガミのイメージと結びついているんじゃないだろうか。