丸石神その31 -雪だるま型- ― 2011/07/18 21:30
重ねられらた丸石神は、ほかでも見たことはあるが、このように、「造形的」にきっちりとできあがっているものは珍しい。
左は、自性院というお寺の参道の入口にある一座。転げ落ちたことがあったのか、コンクリで接着してある。
右は、JR中央線と中部横断自動車道が交差する辺りにある一座。台座や下段の石が真新しいが、整備前にも、このかたちだったのだろう。台座に銘のようなものはない。
甲斐地方に「丸石道祖神」という民俗があるという知識なしに、この造形を見た場合、「なんじゃこれ」度は、より高くなるだろう。
…まさしく「なんじゃこれ」で、これらの造形は、簡単な意味づけを拒絶していると思っていたのだが、震災を考えることが多いためか、いま、妙な説を思いついた。すなわち、「丸石神は天変地異の観測装置である」という説である。
紀元前の中国に、龍の像がくわえた玉が落ちることで地震を感知した装置があったという。これらの丸石道祖神にも似たような意味があるのでないか。つまり、これらは、「不安定な造形が崩れないことにより、世界の安寧を確認している」という意味があるのではないか、なんて。
コメント
_ 拓実 ― 2011/08/05 02:39
_ maekawa ― 2011/08/08 20:49
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://origami.asablo.jp/blog/2011/07/18/5962605/tb
※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。
この記事と全く関係ない話で申し訳ないのですが、あまりにも感動したので書かせていただきます。
先日、本格折り紙ルート2の作中の「二枚組凹菱形十二面体」を折らせていただきました。
長方形二枚からまさかあのような形がつくれるとは。
そして組み立てて出来上がる瞬間、感動しました。
いやはや、やはり前川さんは凄いと改めて感じました。
長文申しわけありませんでした。