山梨の読書生活など ― 2013/03/07 00:24

八ヶ岳山麓に向かう途中、珍しく甲府のジュンク堂に寄った。駅前にきれいな県立図書館がオープンし、岡島デパートのワンフロアがジュンク堂になって、甲府の読書環境はよくなった。ジュンク堂には、上のようなポスターが貼ってあり、おっと思った。
某月某日
京王線のダイヤ改正で「通勤快速」がなくなり、区間急行というものになっていた。
通勤快速と言えば、森村誠一さんの『通勤快速殺人事件』は、クリスティの『オリエント急行殺人事件』のパロディタイトルとして秀逸だった。大陸横断鉄道と満員の通勤電車。巷塵にまみれ、生活感がにじみ出た感じが、実にそれらしい。
読んでいないけれど、最近でた、青崎有吾さんの『体育館の殺人』も、綾辻行人さんの館シリーズがタイトルがネタだろうけれど、スケールの縮まった感じが逆によい味である。折原一さんの『脇本陣殺人事件』というのもあり、これは、わたしも思いついたことがあったので、「やられた」と思った。別に自分では書きもしないのに。
ミステリの本歌取りタイトルには、『Wの悲劇』(クイーン→夏樹静子)『弁護側の証人』(クリスティ→小泉喜美子)『なぜ絵版師に頼まなかったのか』(クリスティ→北森鴻)『鷲は飛び立った』(J.ヒギンズ→これは本人)などもある。
で、『線と面』というのはどうだろう。「線と面」というのは、折り紙のことでもあるが、アリバイを「高次元化」するとどうなるだろうかと。
ある時刻にある場所(点)にいることが証明されるのではなく、ある線上にいることだけが証明できるという設定である。たとえば、GPS衛星が壊れて、経度しか記録がないという状況。容疑者のいた場所も犯罪現場も経度がわかっている。それが離れているために不可能に思われた犯罪であったが、犯行は極付近で行われたので、経度が離れていても移動は簡単なのであった!…しょうもない話だな。
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