三島と西伊豆で2014/09/23 20:46

◆吉澤章展
吉澤章展
去る9月7日に、三島市の佐野美術館で、吉澤章展を観てきた。
どの作品も、保存状態がすばらしく、いかに丁寧に扱われてきたかが伝わるものだった。製作年度を示してくれると、さらにありがたかったのだが。

図録(上の写真)の表紙にある鶴は、カエルの基本形からのものだが、この基本形でこの生き生きとした造形というのは、吉澤さんの折りの繊細さがあってこそである。これは、どの作品もそうで、同じように折っても同じようなかたちにするのは難しい。

十二支の寅の縞や般若の角の節を折り目で表現していることにも、今回あらためて気がついた。虎の縞を、いわゆるインサイドアウト技法ではなく、段折りで表現することには、北條高史さんの作例があるが、折り目で表現するのは珍しい。これも、「余計な折り目をつけない」という注意深さがないとできない技である。

◆大瀬崎の丸石神?
三島に行ったさい、西伊豆の大瀬崎に寄った。以前訪れたのは、30年以上前で、ダイバーが集まるポイントになっていることは知らなかった。

ここで、「丸石神」を見つけた。甲斐の丸石道祖神のように、民俗宗教として定着した(していた)形態とは思えないが、石祠の中に祀られたものと、集合型に祀られた(別の施設があった土台だろうか?)ものがあった。海岸に同種の石が多いので、ごく自然な「祭祀」行動であるとも言える。
丸石神?(大瀬崎)

丸石神?2(大瀬崎)

なお、神域だったために保護されている大瀬崎のビャクシンの木は、ドイツロマン派の画家・カスパー・ダーヴィド・フリードリヒの描く樹木に似ていて、絵になる。
ビャクシン(大瀬崎)

ビャクシン(大瀬崎)

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