知るひとぞ知る(わたしは知らなかった)自由律短歌の歌人・小関茂(1908-1972)の歌集
『宇宙時刻』が新刊ででていた。なかにこんな歌があった。
誰の為に星は光るというでもないそう思いながら支那そばやを出る
これは、正岡子規の「真砂なす数なき星の其の中に吾に向ひて光る星あり」への返歌ではないだろうか。子規のこの歌は、拙著
『空想の補助線』でも触れた好きな歌なのだが、小関の歌のペーソスも忘れがたい印象をのこす。
小関の師が前田夕暮と知り、前田夕暮の子息にやはり歌人の前田透があり、透に師事していた杉崎恒夫が国立天文台に勤めていた関係で、透に野辺山45m鏡を読んだ歌があるという話を
前に書いたことを思い出した。
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