ダンシングバグなど2019/03/19 22:28

ブログの更新が1ヶ月あいた。なんだかんだ多事多端で、あっという間に日が過ぎてゆくのだが、それでも、日々しょうもないことも考えている。

◆ダンシング・バグ
先週参加した折紙探偵団関西コンベンション(関係者のみなさま、お疲れ様でした)の懇親会のビンゴに当たり、ブルートゥースのスピーカーをゲットした。直径3cmぐらいのちいさい円筒形で、振動面が上向きにむき出しになっている。ふと思って、約4cmの小さい紙で虫を折って、上に置いて鳴らしてみたら、これがかなり面白い。
ダンシング・バグ

こちらの動画をどうぞ。

◆マイナスの郵便切手
額面がマイナスの切手というのはどうだろうか。

デザインの気にいった82円切手を絵はがきなどに貼りたい。しかし、そのままでは20円がもったいない。そのとき、-20円切手を貼る。郵便局の窓口でこれを求める場合、切手とともに現金も受け取るわけである。手数料その他で、1枚マイナス18円などでもよい。

マイナス20円切手

「-20円切手を10枚ください」
「はい。マイナス切手10枚と180円です。マイナスの領収書も必要ですか」

実現されないと思うけれど。

高槻市など2019/03/26 22:24

◆高槻市
カトリック高槻教会
先々週、折紙探偵団関西コンベンションに参加するため高槻市を訪れた。会場だった高槻現代劇場・文化ホールの隣にあるカトリック高槻教会のドームが、ブルーシートに覆われていた。昨年6月に最大震度6弱を記録した大阪北部地震の被害と思ったが、同年9月の台風21号の被害であった。高槻市では、ほかにもまだブルーシートを被った屋根が見えた。地震のことは頭にあって、開式の挨拶でもすこし触れたが、関西空港で大きな被害の出た台風21号の被害は頭から抜けていた。次から次の新しいニュースで、災害のことは忘れられてしまうことが多い。しかし、当事者には現在も続く被害である。

ねじりまんぽ
ねじりまんぽ
京都東部、蹴上にある、傾斜鉄道(インクライン)の下を通るトンネル・通称「ねじりまんぽ」。螺旋(ヘリックス)状のレンガの積みかたが面白い。折紙探偵団関西コンベンションに参加したさい、前日が京都泊だったので、夕方に南禅寺近辺を駆け足で観光した。
水路閣
水路閣周辺は、フォトジェニックなショットを狙う若いひとでいっぱいだった。

堀内正和展
堀内正和展
忙中の合間に時間をひねり出して、神奈川県立近代美術館葉山で開催されていた「堀内正和展」に行ってきた。堀内ファンを自認するのに、会期にぎりぎり間に合ったかたちだった。2016年に出たわたしの『折る幾何学』には、堀内さんの彫刻からインスパイアされたモデルがあり、『本格折り紙』のエピグラフには氏の言葉を使った。写真は「ななめの円錐をななめに通りぬける円筒」。この展覧会は撮影が自由であった。

フリードリヒというか植田正治というか
葉山海岸にひとり
葉山の海岸で、カスパー・ダ-ヴィッド・フリードリヒの「海辺の僧侶」みたいでもあり、植田正治さんの写真みたいでもある画が撮れた。春の海岸は、家族づれやカップルも多かったが、ひとりで歩いているひとのほうが画になる。空に薄く「天使の梯」も見えて、よりフリードリヒ(レンブラント的でもある)らしさを演出している。沖合の小さい船影はないほうがよいが、しかたがない。

『おもしろサイエンス 折り紙の科学』など2019/03/31 10:03

『おもしろサイエンス 折り紙の科学』
奈良知惠さんから、『おもしろサイエンス 折り紙の科学』(萩原一郎・奈良知惠著)をご恵贈いただいた。折り紙設計の歴史の記述もあるので、「悪魔」の展開図なども載っているが、折り紙の工学的応用などを概観するのにとてもよい本だ。まだ、きちんと読んでいないけれど。

◆『ペレの住民』
折り紙の工学的応用といえば、『紙の動物園』でおなじみのSF作家・ケン・リュウさんの最新短編集『生まれ変わり』(古沢嘉通・他訳)所収の『ペレの住民』に、以下の記述があった。

上陸チームは広がって、ペレの最初の視察に向かった。(略)形状記憶合金の壁と構造部材は、太陽の光を浴びて折り紙のようにひらき、あわさって、居室や集会室、ドーム、塔、ソーラー・パネルを形作った。(古沢嘉通訳)

太陽光による(?)セルフ・フォールディング構造である。近未来にいかにもありそうな、オリガミ工学だ。

なお、『ペレの住民』は、おとめ座61番星の惑星へ移住するため、150人を乗せた準光速宇宙船の旅を描いた短編だ。原著は2012年だが、残念ながら最新の知見では、最も可能性の高い「おとめ座61番星b」にも生物圏がある可能性は低い。しかし、(タネ明かしをしてしまうと、)この話にでてくるのは、レムの『ソラリス』的、フォワードの『竜の卵』的なものなので、つじつまは合って(?)いるのである。

◆吾唯アホを知る
「吾唯知足」(吾唯足るを知る)というのは、図案的に面白いのだが、龍安寺のつくばいにあるそれは、水戸光圀の寄進だそうで、それを思うと、権力者の押しつけ感もあって、やや説教くさい。要するに、贅沢すんな、身の程わきまえろ、ってことですかと。

で、考えてみた。「口」を偏や旁にする漢字は他にもある。ならば、「呆」の字はどうだ。「吾唯ボケを知る」「吾唯アホを知る」  こちらのほうが、無知の知という意味で、深いような気がしてこなくもないぞ。
吾唯呆知

(なお、検索すると、「吾唯知呆」を思いついているひとはすでにあった)