蛇腹で60度他2017/03/06 23:09

◆蛇腹で60度
蛇腹で60度
図のように、直行するシンプルな蛇腹の折り目をつけて、うまく広げると、頂点の角度が、60度、90度、90度、120度の凧型になる。これをタイルのように並べて、正三角形や正六角形を描くと、単純だがとてもきれいだ。金属等の板をこのように加工すれば、敷板になりそうだ。ただ、滑り止めにはよいけれど、ゴミがたまりそうではある。
これの折り目を4個連結したものは、ユニット折り紙になって、6個組み合わせて正四面体状のもの(右下)ができる。同様のものは、1:2の長方形6枚組でもできる。

◆3枚、4枚、8枚組立方体
3,4,8枚組み立方体
立方体の3枚、4枚、8枚組を考えてみた。前例はありそう(同じかどうかわからないが、田中まさしさんがやっていた記憶がある)だが、3枚組が面白い。図は、折り目と外に出る面を示したものである。外に出る面は、右下図のように、テープを巻くようなかたちになる。

『オリガミの魔女と博士の四角い時間』など2017/03/08 21:50

NHK Eテレで、3/11 24:00から4週に渡って放送される『オリガミの魔女と博士の四角い時間』という番組に、いろいろと協力した。わたしの作品やわたし自身も登場し、盛りだくさんな内容である。

◆重版出来!
先日、昨年秋刊行の『折る幾何学』の増刷のしらせがあった。変わった本を買ってくれた奇特な読者に感謝である。

◆確定申告
確定申告の書類の作成中、以下の疑問が浮かんだ。
 私小説作家は、どこまでが必要経費になるだろうか。
逆に、交際費が必要経費になるのというのも、前から疑問なのだけれど。

◆瑠璃唐草
瑠璃唐草
八ヶ岳山麓はまだ春という感じはしないが、東京(郊外)を散歩すると、道端にオオイヌノフグリの花をよく見かける。可憐なこの野の花の、あんまりな名前は、牧野富太郎の命名に基づく。彼が、近縁種に、実のかたちからイヌノフグリ(犬の陰嚢)と名づけた。その後、イヌノフグリ自体は希少種となってしまったが、明治以降の帰化植物であるやや大ぶり(と言っても、ちいさい花)のこの野草がその名となったのである。別名がいくつかあって、そのひとつは瑠璃唐草というらしいが、検索してみると、ネモフィラという花も同じ名前で呼ばれるのでややこしい。

花のかたちを見ると、3弁がほぼ同じまるいかたちで、1弁だけやや細長く、全体として左右対称になっている。そう言えば、と思い出したのは、そのむかし、パーソナルコンピュータに初めて触れたときに、数式を使って花弁を描いたことである。なつかしくなって、「瑠璃唐草」もそれっぽく描いてみた。ただ、きれいな式にすることはできなかった。
パラメットリック曲線

◆『La La Land』(デミアン・チャゼル監督)
『La La Land』のLAは、なるほど、Los AngelesのLAでもあったのかと、先日、LA観光案内でもある同映画を観て腑に落ちたのだが、この言葉が辞書にも載っていることを見つけて驚いた。

la-la land:ロサンジェルス、またはハリウッド。特に、その住人や関係者のライフスタイルや振る舞いに関すること。空想的な状態、または夢の国。(The New Oxford American Dictionaryから)

LA観光映画なので、グリフィス天文台もでてくる。『理由なき反抗』や『ターミネーター』にもでてきたあれだ。LAと星空といえば、思い浮かぶ話がある。阪神淡路大震災のちょうど1年前、ノースリッジ地震で大停電が発生したとき、市民から「空に変なものが見える」という通報が相次いだという都市伝説である。変なものの正体は、普段は街の灯りで見えない天の川である、というのがこの話のオチだ。(たとえば、「ここ」参照) じっさいに数件は通報があったのかもしれない(しかも911ではなく、それこそグリフィス天文台に)。アシモフの『夜来たる』を連想させる話だ。『夜来たる』は、太陽が沈まない六重太陽系の惑星に、2000年に一度の夜が来る...古文書によるとこの星の文明は2000年ごとに滅亡するのだが...というSFである。

◆錯視ピラミッド、別組みの3枚組み立方体、そして、ロングテイル・リザード
錯視ピラミッドほか
一昨日の蛇腹タイルのひろげかたをすこし変えて、うまい具合の角度で撮ると、ピラミッドに見えるということに気づいた。また、3枚組立方体の組みかたをすこし変えると、面に継ぎ目のない立方体になるのであった。そして、蛇腹タイルをいじっていたら、尾の長いトカゲになった。じっさいにこんな感じの尾のトカゲがいることが、「long tail lizard」で検索すると出てくる。

◆ゴジラ雲
ゴジラ雲
今日帰宅時に、「雲がゴジラになっている!」と、急いで写真を撮ったのだが、見る間にかたちが変わってしまった。もっとゴジラぽかったのだが、どちらかというと、リスになっている。なお、山の灯りは、清里のスキー場である。

突然五七五七七2017/03/22 22:25

頂法寺(六角堂)

わが思う心のうちは六の角ただ円かれと祈るなりけり
頂法寺(六角堂)詠歌

先週末、折紙探偵団関西コンベンションに参加したさい、京都の六角堂を初めて参詣した。献灯台とロウソク入れも六角形だった(写真下)が、消防水栓のカバーは八角形だった。写真右上は、京都の中心と言われる境内の「へそ石」である。

観測所の雪(3/22)

うつつにしもののおもいを遂ぐるごと春の彼岸に降れる白雪
斎藤茂吉
(この世界で、なにかの願いをかなえるかのように、春の彼岸に降る雪だ)

オリヅルランの花など2017/03/26 21:51

◆オリヅルランの花
オリヅルラン
自宅のオリヅルランが花をつけている。「折鶴蘭」の命名の由来は、ランナーの先の子株を、糸に下げた折鶴に見立てた、ということらしいが、命名に関する一次文献は見つけることができていない。明治時代に園芸種として渡来したようなので、園芸商の命名ではないかと思っている。なお、糸でつなぐタイプの「千羽鶴」や、折鶴を糸で下げて飾ることもそんなに古いことではないと考えられる。『智恵子の紙絵』(高村光太郎)の記述や、祖母から昔聞いた話などから、大正-昭和初めにはあったことは間違いないが、明治初期にあったどうかはわからない。木綿糸が安価に手にはいるようになってからのことではないだろうか。

◆ドット絵
ドット絵
近くで見ると何だコレ(写真左)だが、遠くからはちゃんと見える(写真右)。ただ、これをそのまま看板に使ったのはあんまりだと思う。