フィロゾーマ折り紙2021/03/07 09:57

◆フィロゾーマ折り紙
大阪大生命機能研究科の近藤滋さんの研究と解説はたいへん面白いが、最近のイセエビの幼生フィロゾーマに関する話にも感嘆した。幼生がほぼ二次元のペッタンコなのだ。それが、わずか15分でエビのかたちになるという、まさに折り紙なのである。
◆WEBカメラ
昨日のzoom講習会は、iPhoneをつないだEpocCamによる手元カメラの調子が悪くて(閲覧側の環境で見えかたが違うらしい)、バタバタしてしまった。

◆月刊『みすず』連載中
『月刊みすず』に隔月でエッセイを連載中です。

『組曲 わすれこうじ』2021/03/07 14:30

たてよこおなじな紙のひとひらから鳥のすがたをたちあげるのはうつくしい発明だが,手ほどきはまず,千ねんむかしの戦士たちの頭部をまもりかつは身ぶんを示したりあいてを威嚇したりするための獣のつのめく装飾を立てた被りもので,鳥よりはずっと手かずも少なく,直線に折っていくだけでよい工程だった.

黒田夏子さんの『組曲 わすれこうじ』の一節。翻訳調、しかも古文を英文にしたものを重訳したような不思議な横書きの文体で綴る話の中にでてきた折り紙である。

紙で折ったものは紙で折ったものであることをさながらにさらしているのが清い

という表現は、シンプル嗜好の折り紙造形の肝だよなあ、と。
鶴の背中はふくらましてもよいと思うけれど。あれは、きれいにくらませれば、無理のない可展面だから。