折り紙教室2018/09/13 21:26

◆折り紙教室@第8回ダリアの華展
池袋サンシャインシティの第8回ダリアの華展で、ダリアの花の折り紙教室をします。
10/6(土)  11:45-12:35、14:30-15:20 (各回10名、無料)

◆折り紙教室@府中
9/24(月・祝)13:00-15:00、作品:うさぎ(写真)
10/8(月・祝)13:00-15:00、作品:ハロウィンのカボチャ
うさぎ

9月24日は太陰太陽暦で八月十五日、中秋の名月なので、うさぎである。うさぎは何種類か創作していて、これは、尻尾と耳の長さに特徴のあるタイプで、15年ぐらい前に小松英夫さんの図でイギリス折り紙協会の図集に掲載したものだ。

月と兎ということでは、最近知った次の古い俳句がよい。
兎ならちと出て遊べ月の中 八町
『新編 俳諧博物誌』柴田宵曲著、小出昌洋編)より
「月の中」というのは、月光の中ということで、あんたの親玉は玉兎とかなんとか言って月にゆかりがあるのだから、このきれいな月夜、姿を見せて愛嬌をふりまけ、みたいな句である。宵曲によるこの句の解説はさらりとしたものだが、月と兎という定番の組み合わせをすこしだけ俳味でひねったところがわかりやすく、岩波文庫『俳諧博物誌』の表紙の内容紹介にも採られている。もっと広く知られてよい句だとも思うのだが、作者の八町というひとはどういうひとなのか、ざっと調べた限りでは、まったくわからず、そのことからも、俳諧の裾野の広さと、宵曲の、万巻の書を読む博識がわかる。宵曲の『古句を観る』の「はじめに」には、次の言葉もある。

世に持囃(もてはや)される者、広く人に知られたものばかりが、見るべき内容を有するのではない。各方面における看過されたる者、忘れられたる者の中から、真に価値あるものを発見することは、多くの人々によって常に企てられなければならぬ仕事の一であろうと思われる。

専門家と愛好家がフラットに並びうる分野のひとつである折り紙においても、示唆的な言葉だ。

なお写真の皿は、月面と宇宙飛行士をかたどった蚊取り線香立ての灰受け皿。
蚊取り線香立て(月面)