137など2018/05/28 23:45

◆方ツムリ(カタツムリ)
方ツムリ(カタツムリ)
九州コンベンションのとき、ベス・ジョンソンさん、川村みゆきさんらに、「反四角柱」の面白い展開図(飯野玲さん案)を紹介した。さきほど、この展開図をいじっていて、立方体状の殻のカタツムリ、名づけて、「方ツムリ」なんてものができた。裏がけっこうよい感じだ。
なお、反四角柱は、別のシンプルなアイデアも最近生まれた。いかにも前例がありそうなのだが、昨日の講習で、オマケモデルとしても紹介した。これらは、あらためてどこかで紹介したいと思っている。飯野さんモデルの工程も考えた。

◆辺の5等分の近似
1/5の近似
直角の8等分から、正方形の辺の5等分(近似)をつくるジョンソンさんの方法は初めて見た。
tan(90/8)=0.1989...≒0.2ということである。15cm用紙で、0.2mm以下の精度だ。
1:2:√5の直角三角形を使う、近似ではない方法があるので、あまり別の方法を考えたことはなかったのである。

◆137
今朝、観測所の玄関に示されていた昨日の見学者数が137人だった。微細構造定数の逆数がほぼこの値で、ウォルフガング・パウリが数秘術的にこだわった素数である。何年か前、『137 - 物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯-』(アーサー・I・ミラー、阪本芳久訳)という本も翻訳され、面白く読んだ。ずっと昔、『自然現象と心の構造―非因果的連関の原理』(ユング、パウリ共著、河合隼雄訳)も読んだが、これは、当時も眉に唾をつけて読んだ記憶がある。

そして、今日、きれいな数字のならびの素数を見つけたのだが、これは、また別の機会に。

◆引用したくなる言葉
最悪ではない。「これは最悪だ」と言えている限り。 (『リア王』4幕)

ナチスが台頭しはじめたころ、オーストリアの批評家・カール・クラウスもこの言葉を引用し、エピグラフにしたという。(池内紀『カール・クラウス』) 

これは、捨てぜりふとはすこし違うニュアンスの言葉である。リア王の重臣であるグロスター、その息子エドガーは、父に濡れ衣を着せられ、狂人を偽って逃走する。彼が、盲目となった父に遭遇したときにもらしたのが、この言葉である。彼は、狂人を装ったまま父を救う。これは、なんというか、歯を喰いしばるための言葉なのである。劇の最後、エドガーはこんなことも言う。

この悲しい時代の積は、わたしたちが負わなければならない。思ったことを話そう。強いられて言うのではなく。