クマノミズキなど2017/11/06 22:03

◆クマノミズキ、Trie、トライ木
クマノミズキ
クマノミズキの実の落ちたあとの果柄(カヘイ)が、サンゴのようだった。よく見ると、枝は三つずつに分かれているようにも見える。そういえば、和紙の原料として知られるミツマタ(三椏)も、その名のとおり三又である。

関連して思い出したのが、9月末に京王線・調布駅前(駅上)にオープンした商業施設の名前である。これは「Trie」(トリエ)という。ABC3館からなることを3本の樹に見立てた造語だそうだ。しかし、ここには、すこしややこしい話がある。情報処理用語に、まったく同じ綴りのtrieというものがあるのだが、これは、三分木(さんぶんぎ:ternary tree:三又の木構造)のことではないのだ。

情報処理用語のtrie(日本語では「トライ木(き)」という場合が多い)も、木(tree)のシャレからの造語である。だが、調布駅の、「三つの」を意味する接頭辞の「tri」とは違って、「retrieval(検索)」という単語の中に含まれる「trie」をかけた言葉であるという。

たとえば、辞書ソフトウェアでorigと入力すると、original、originなど、10個以上の候補が出てくる。「orig」というノード(分岐点)に10個以上の枝分かれがある木の構造になっているということだ。そして、origaまで入力するとorigamiに絞られる。このように、各ノードが、終端ノードの部分列に対応するような木構造をtrie(トライ木)という。

しかし、話はこれで終わりではない。二転して、さらに、ややこしい話がある。trieを実装、すなわち、プログラムとして作り込むさいに、三分木を使った、ternary search tree(三分探索木)を使うと効率的なのである。

◆鰹木?
鰹木?
「木」は「木」だが、まったく違う話である。
先日、某神社で面白いものを見た。屋根を見ると、鰹木(かつおぎ:棟の上にそれと直角に並ぶ木)があって、千木(ちぎ:棟の両端のX印)がない。ただし、棟に並んでいた鰹木は鳩であった。できることなら棟の両端で、翼を広げて千木を真似てほしいと思って見ていると、右端の鳩がちょっとそんな感じに羽ばたいた。

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