鳰(にお)の浮巣2016/06/27 21:38

ブログの更新が2ヶ月近く滞っていた。4月末ぐらいから、もろもろのスケジュールが衝突・渋滞している。徹夜や半徹夜も多く、いい歳なので堪えている。
渋滞していた(る)スケジュールにも、それぞれ成果はあるし、よろこびもあるのだが、「かいかぶり」という言葉が脳裏に浮かぶことも多い。あまりわたしに期待しすぎないでください、と。

若干のダウナー気分は、この間の阪神タイガースの、「超変革」と言いながらの、現象としての「暗黒時代」との相似性が与える影響もあるかもしれない。

ところで、かいかぶりという言葉は、かいつぶりに似ている。

かいかぶり:じっさい以上に高く評価すること
かいつぶり:カイツブリ科の水鳥の総称
かたやぶり:常識を越えたやりかたや考えかた
かみがかり:神霊が取り憑いたような状態
かししぶり:貸し出しに消極的な態度
かたつむり:軟体動物腹足網の陸上貝類の総称
かいかどんぶり:牛肉または豚肉の卵とじを飯の上にのせたもの
(参考:『大辞林』)

かいつぶりは鳰(にお)ともいう。鳰といえば、「鳰の浮巣」という名前の葛湯(京都長久堂)がある。かいつぶりの巣が水の上に浮いたものであることにちなんだものである。鳥の巣のかたちに固めた葛粉を器に入れ、湯を注ぐと葛湯ができる。そのとき、中からちいさな鳥のかたちの麩菓子がふたつ浮き上がる。数回食べたことがあるのだが、ちいさな鳥たちは横に寝てしまって、水鳥のようにぷかりとはうまく浮いてくれなかった。とてもかわいらしい菓子なので、あれがいつもうまく浮くように、鳥のかたちをさまざま実験して確かめてみたい気もする。