錯視立方体など2014/10/15 22:38

◆勝っているじゃないか
阪神タイガースがポストシーズンで勝っているので、驚いている。

◆錯視立方体
正方形一枚折りの錯視立方体をつくった。15cm用紙でちょうどよいぐあいに折ることができる。片目で見て視点を動かすと面白い。
Illusion Cube

◆シンプルな鳳凰
講習会用に、シンプルな鳳凰をつくった。スマートな工程を探すためにいくつも折ってみて、それを並べたら、ラインダンスのようで、たのしいものになった。
Simple Phenix

◆『結ぶ』
皆川博子さんの短編集・『結ぶ』の帯に、
 あなたは、一番好きな水色の折紙で<夢>を折って、とわたしに言った。
とあるのを見つけた。文庫版が出版されたのは1年ぐらい前なのだが、書店で平積みになっていたので目にとまったのである。上の惹句の言葉(本文そのままの引用ではない)が出てくるのは、『水色の煙』という作品で、初出は『ミステリマガジン』1992年8月号ということだった。90年代の『ミステリマガジン』は、バックナンバーがすべて家に揃っているのだが、読んだ記憶がなかった。次のような文もあった。
 そうして、黒。あなたは、犬を折ってと言いました。
 いやよ。わたしは言いました。

1から200までの数字の話題を書いた『数字マニアック』(Derrick Niederman著 榛葉豊訳)の「24」の項に、24パズルと同じアイデアが記されていた。「ここ」にも書いたように、これは「マクマホンのスーパードミノ」として知られている。わたしもこれは、ジグソーパズルから思いついた。
『数字マニアック』

◆鎌と槌と麦、歯車と稲穂
朝ドラ『マッサン』の主題歌・中島みゆきさんの『麦の唄』。「麦は泣き、麦は咲き、明日へと育ってゆく」の旋律は、ソビエト連邦国歌(ボリシェヴィキ党歌。歌詞変更はあったがロシア連邦国歌も同じ)によく似ている。ネットを検索すると、同じようなことを言っているひともぽつぽつといる。麦はそもそも、ボリシェヴィキぽい(?)ものである。旧ハンガリーや東ドイツの国章などである。いっぽう、日本共産党の党章は稲穂と歯車である。ん…。稲穂と歯車...。それって、5円玉と同じだ。

◆交通安全ビデオ
自動車運転免許更新のさい、交通安全のビデオに水泳の瀬戸大也選手がでてくるのを見た。関係者は、「水泳選手といっても個人個人だ。窃盗をしたT選手は関係ない。大丈夫だ」と、自分を納得させたのではないか、などと、他人ごとの上に空想なのに、どきどきしてしまった。

◆物理!
ノーベル物理学賞は、だいたい一年毎に、工学的なものと基礎理論になっているという話を聞いた。言われてみると、たしかにそんな傾向がある。ヒッグス粒子とか宇宙背景放射とか自発的対称性の破れといった「何の役にたつのかわからない」と言われる研究のほうが、「物理!」という感じでエキサイトするけれど、アルフレッド・ノーベル自身の遺志はたぶん違っていて、人類の福祉・幸福に直接貢献するものへの賞という発想だったと思われる。

高野文子さんの新刊『ドミトリーともきんす』は、可愛らしいキャラクターになった科学者たち、朝永さん、湯川さん、牧野さん、中谷さんが下宿する下宿屋の話だ。「ともきんす」という題名から予想がつくように、途中、『不思議の国のトムキンス』の生みの親であるガモフも登場し、作品の内容には、『トムキンス』の訳者である伏見さんの影も見える。最後に描かれる敷き詰め絵が『美の幾何学』からインスパイアされたのは、参考文献にもあがっているし、まず間違いない。

◆平行六面体
先日まで、平行六面体を基にした造形をいろいろ試していた。体積の計算で初等幾何的な方法を使ったのだが、これは、平行六面体の体積が3つのベクトルの要素からなる行列の行列式で計算できるということを忘れていたためである。行列式の概念は和算にもあったという。しかし、たぶんそれは、幾何とはまったく結びつけられていない。わたしの扱う数学は和算的だなあ、とあらためて思った。

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