カエデの実2013/06/01 13:30

カエデの実
カエデの実が落ちていた。幼いころ、実家の玄関先にカエデの木があり、初夏から夏にかけて、その実がくるくると回りながら飛ぶのを見た記憶がある。しかし、この実を落としても回らない。あっと気づいたのは、ふたつ連結した状態では、回転して落ちることはないということだ。種ひとつに分離した状態で回転落下する構造なのである。写真下は、床に落ちる直前のスナップ。回転しているさまを撮るのは難しい。

『彫刻の幾何学的なはなし』など2013/06/09 10:05

『彫刻の幾何学的なはなし』
『美術手帳』(1978.9)
妻が、近所の古書店で貴重なものを見つけてくれた。35年前の『美術手帳』(1978.9)である。大好きな彫刻家・堀内正和さんの展覧会の記事が載っているのだが、メインの記事が、堀内正和さんと、これまた大好きな造形作家・戸村浩さんの対談・『彫刻の幾何学的なはなし』なのである。以下の、戸村さんの言葉などが印象的だった。
<幾何学形体というのは、単純にみえて、間単につくれそうにみえるけれども、実際問題として、辻褄が合わなければ作れないので、とてもむずかしい。>
下の写真は、「堀内正和氏へのオマージュ」と名付けた、一連のわたしの折り紙作品。
堀内正和氏へのオマージュ

三人将棋盤
三人将棋盤(『日本の美術32』)
知人宅で見た『月間日本の美術32 遊戯具』(1968)に載っていた「三人将棋盤」が気になった。いつの時代のものかメモし忘れたけれど、Wikipediaに載っている国際三人将棋とは違うものである。「国際三人将棋」は、1930年頃に考案されたものだそうで、コマの名称が、輿論、軍教、外交、金権、殖貿などとなっていて、世相を反映している。相手の輿論を詰めるか、輿論が真ん中の「楽園」にはいると勝利するというのも、意味ありげだ。

ちいさな陶芸家
ジガバチの巣
知人の家のドアのあわせ部分のすきまに、1.5cmほどのちいさな壷が並んでいるのを発見した。「トックリバチですね」と言ったが、家に帰って調べると、ジガバチであることが判った。いずれにせよ、ちいさな陶芸家の見事な作品だ。

景気
景気のよしあしの話に興味がないなあと、つくづく。と思うたびに、興味がなくてすんでいるのは幸運によるもの、とちょっと自戒。という思考パータンを、景気の話を聞くたびに繰り返している。

『紋様の科学』など2013/06/20 22:19

FDFO
IT用語に、FIFO(First In, First Out:先入れ先出し:待ち行列)、LIFO(Last In, First Out:後入れ先出し:スタック)というものがある。…で、仕事などを締め切りが早いものから順にこなしていて、FDFO(First Deadline, First Out)という言葉を思いついた。締め切り期日以外の優先度をつけないのである。この処理方法の問題のひとつは、明確に締め切りがないことは常に後回しになるということである。

偉いひと≠偉そうなひと
「偉いひと≠偉そうなひと」は、論理的に当然だが、「偉いひと∧偉そうなひと=φ」(つまり、偉いひとと偉そうなひとはまったく重ならない)なのではないかと、最近、偉いひとの謙虚な振る舞いを見て思った。

立方八面体
長谷川潔
長谷川潔さんの版画は黒が美しいことで有名だが、このポストカード(世田谷美術館)も黒の発色をかなりがんばっている。ポストカードで見るだけでもすばらしい作品である。ただ、手前の立方八面体が歪んでいるような違和感もあった。細かく見ると、やはり幾何学的な遠近法からはややずれている。

『紋様の科学』
紋様の科学
『紋様の科学-伏見康治コレクション-1』を、「伏見先生の白寿を祝う会」からご恵贈いただいた。『数学セミナー』の1960年代末の連載をまとめたもので、以前から読みたかったものなのでうれしい。なぜ、いままで書籍になっていなかったのか謎だ。装幀や図版も美しく、枕頭、座右の書に決定。教科書的ではないが、雑誌の連載ゆえの話題の広がりがたのしい。錯視図形や統計力学の話題、非周期的タイリングの先行研究なども含まれている。ヴァイルの名著『シンメトリー』の伏見版である。

研究集会
明後日は、折り紙の科学・数学・教育研究集会の司会。この会は、毎回わくわくする。