折り紙の数学の研究者である東さんのこと、アレフというのはカントールの無限の濃度のこと? しかし、数学の本にしては数式がないなあ、著者のJorge Luis Borgesってジョージ、ルイス、ボージス? いや、スペインなら、ホルゲ? などと悩んだあと、「ホルヘ・ルイス・ボルヘスだ!」と気づいた。ラテンアメリカ文学の巨匠である。かつてのブンガクセーネンとしては、ボルヘスの装幀に作品が使われるなんて、めちゃくちゃうらやましいぞ、東さん。
夜、『El Aleph』が載っていた集英社世界文学の一巻が本棚にあるはずと探した。しかし、見つからなかった。すくなくとも『汚辱の世界史』を買って読んだ記憶があるのに、『ブロディーの報告書』と『幻獣辞典』の2冊のみを発掘した。我が家の書庫も、蔵書検索が困難な「魔窟」化しつつある。
ちょっとシンクロしていたのは、ボルヘスと同じ・アルゼンチンの作家フリオ・コルタサルの『遊戯の終わり』の岩波文庫版を、まさに今読んでいるところだったということだ。これも、表紙の挿画がエッシャーの『星々』ということもあって買った本である。
そして、本棚の奥から引っぱり出した『ブロディーの報告書』を見てまたびっくり。装幀:北園克衛! 詩人の北園さんがデザインもやっているというのはなんとなく知っていた(神保町の小宮山書店の展示とか)けれど、こんなところに氏の仕事があったなんて。
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