五角形の日々2012/05/07 21:55

連休は、なぜか五角形に関連したことが多い日々だった。

ねじれ十二面体の影
28日夜、すこし前にできた30枚組みのユニットを、LEDスタンドにひっかけたところ、影がたいへん美しかった。

シュワーベさんのPENTAKIS
29日、佐久市こども未来館で開催中の『メビウスの卵展』でワークショップをしていた川村みゆきさんに会いにいった。写真は、展示されていたカスパー・シュワーベさんの『PENTAKIS』である。

龍岡城五稜郭
30日、川村さんと、佐久市の龍岡城を見にいった。函館の他には、全国でここにしかない五稜郭である。以前行ったときにはなかった「五稜郭であいの館」という施設もできていた。ちょうど桜が満開だったが、桜の花も五弁だ。敷地内は小学校になっている。動物飼育用のケージと標識のふたつが五角形だった。校庭、校舎、遊具なども、五角形をベースにしたら面白いのになあ。

スーパームーン
5日。これは五角形には関係がない。この日はスーパームーン(近地点と満月の時刻が近い、大きく明るい月)で、多摩の自宅から見て、大きな満月がほぼ富士山に沈むはずだった。1月末にダイヤモンド富士の 撮影を数日はずしてから、これを狙っていた。月が沈むのは6日の午前4時。しかし、地平線付近に雲があり、直前に月そのものが見えなくなってしまった。

追悼・森田耕一郎さん2012/05/10 23:50

8日の朝、チリで森田耕一郎さんが亡くなった、というメールを見て、言葉を失った。それから二日が過ぎ、強盗という続報もあり、ショックはより強くなっている。

わたしが関わった天文台のシステムは、そのほとんどが、森田さんと共にした仕事と言える。干渉計データ解析処理の基礎は、森田さんのレポートで学んだことが多い。

すこし前にも、書きかけの論文を送っていただいたばかりで、先日帰国したさいにも親しく話をした。現実感がない。

これまでの厚情に感謝し、こころからお悔やみ申し上げます。

1週間2012/05/21 23:07

金環日食
某日
西川誠司さんが、川村みゆきさんのエピソードの話をしていた。「紙のフチが苦手なので、折り込みたくなる。これが、折り紙を始めたきっかけのひとつなんです」というものだ。これを聞いて、「そういえば、『日経サイエンス』5月号に、紙で指を切ることに関するエッセイが載っていた」と言うと、西川さんは「そうそう、ぼくも読んだ」ということであった。(『非情な切り傷 -メモ用紙、印刷物、手紙… やつらは次の攻撃機会を狙っている - 』(S.マースキー))

某日
新装なった神保町の東京堂書店に寄った。本屋と喫茶店が好きな者には、かなり心地よい空間になっていた。

某日
「プライオリティー」を「ぐらい折り」と聞き間違えた。折紙者にしかない聞き間違いだろう。

某日
告別式。涙声の弔辞に、胸がつまった。

5月21日
日食。以前、月食のときに思いついたことを、再び書き留めておこう。

日食は毎日見ることができる。
なぜなら、「夜」とは、地球上から見た地球による日食だからだ。

図形としての文字2012/05/23 22:48

図形としての文字
コンピュータの一時フォルダを整理していたら、カタカナをグラフで分類した表がでてきた。(図上)3ヶ月ぐらい前のものである。

なんでこんなことを考えていたかというと、要は、ただなんとなくなのだが、「オ、テ、ロ、ホは孤独だ」「タは書体によって分類が難しい」というのが、その時の感想だったと記憶する。

文字を長時間注視していると、それが異様な図形に見えてくる心理現象を「文字のゲシュタルト崩壊」というが、文字というのは要するに図形なので、ぎっしり並んだ変な図形群に、音や意味を読み取ることのほうが、そもそも奇妙なことのような気がしないでもない。

ちなみにわたしは、「回」「因」「囲」といった字に、「文字のゲシュタルト崩壊」に近いものを感じることがある。原因ははっきりしていて、これらが折り紙作品の展開図に見えるためだ。じっさい、書体にもよるが、国がまえの漢字は、ディープな折紙者なら、みな展開図に見えるはずである(と断言してみる)。平坦条件を満たしていない折り目が多いのがひっっかるけれど。(図下)

折紙探偵団九州コンベンションなど2012/05/31 00:03

5/24 5月中にしなければいけないことがふたつ完了して、ちょっとほっとした。

5/25  佐賀大学での折紙探偵団九州コンベンションに出席するため、羽田から朝一番の便で佐賀へ向かった。有明佐賀空港周辺は、黄金色の麦の穂が風になびく、いわゆる麦秋だった。これだけ広大な麦畑は見たことがなかったので、後日調べてみたところ、麦の生産量は佐賀県が1位(人口当たり 2008年)だった。2位以下は、北海道、栃木と続いている。関東は麦畑が少ない印象があるので、1・2位にぐっと離されているとは言え、栃木の3位は意外だった。

このデータのあった、新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]というサイトは面白い。納豆消費量(世帯当たり)の1位が茨城ではなく福島の年がある(2008年など)こととか、すし店店舗数 (人口当たり 2006年)山梨1位で高知最下位なども、意外である。

佐賀訪問は二回目だったが、第一の感想は、前回と同じく「平らなところだなあ」ということである。

コンベンションで、招待作家のシッポ・マボナさんの動物作品と、川村みゆきさんのユニット作品が隣り合わせになった展示を見て、一枚折りの凝った作品とユニット作品の両方をするひとは少ないなあ、とあらためて思った。思い浮かぶのは川畑文昭さんぐらいか。わたしも、一枚折りの凝った作品は、最近あまりやっていない。

5/26 「テトラポッド」の講習に、韓国からの受講者があった。韓国にもあのかたちの消波ブロックはあるのだろうかと気になって、訊いてみたけれど、詳細は不明だった。

佐賀名物・シシリアンライスというものを食べた。生野菜をふんだんに使った牛肉ライスのマヨネーズかけというものである。なぜシシリアンなのかは、ウェブを見てもよくわからず、由来不明な感じは、長崎のトルコライスに通じるものがある。ぜひ、熊本や大分でも、クレタライス、キプロスライスなど、地中海っぽいネーミングのメニューをつくって、わけのわからなさを拡大してもらいたい。

羽田着陸前に、スカイツリー、東京タワー、東京ゲートブリッジの夜景がよく見えた。上空からの街灯りは、きれいといえばきれいだが、微生物のコロニーも連想させる。そもそも、地上や屋内を照らすための光が上空に漏れているのは、無駄である。

5/30 阪神タイガースの大和(前田大和)選手が黄色いサングラスをしていた。かれは、打席にはいる前に、『宇宙戦艦ヤマト』の歌がかかるけれど、次の音声を流したのちに、サングラスをかけて打席に立つというシークエンスにしてはどうだろうか。
「セーフティーロック解除! ターゲットスコープオープン! 電影クロスゲージ明度20! エネルギー充填120%! 総員、対ショック対閃光防御!」