「七転び八起き」について2012/04/12 00:54

七転び八起き
「七転び八起き」という慣用表現について、七回転んでなんで八回立ち上がれるんだ? と思ったことがあるひとは多いはずだ。ふつう、八回起きるためには、八回倒れなければならない。しかしこれは、倒れた状態を初期状態と考えることで、理解が可能になる。「起-転-起-転-起-転-起-転-起-転-起-転-起-転-起」となるからだ。つまり、この表現の含意として、「ひとはみな初めは倒れている、まずは立ち上がれ」ということが言えるのである。教訓である。

以上、合理的解釈をするならばそう考えるほかない、と、まあ、ずっと思っていたのだが、「転」から始めての繰り返しのパータンで、転..起-転-起-起というように、「起」が連続するような操作を想定することは難しくないと気づいた。次のようなことである。(図参照)

ひとつの端点を固定した線分の回転操作を考える。
転倒操作:固定していない端点が操作前より低くなる回転操作
起立操作:固定していない端点が操作前より高くなる回転操作

このように定義し、たとえば、以下の操作を繰り返す。
操作1:右周りに84度回転
操作2:左周りに90度回転
初期状態:回転角左に91度

すると、7番目の左回転と8番目の右回転は、ともに起立操作となり、「転-起-転-起-転-起-転-起-転-起-転-起-転-起-起」となる。同じ操作の繰り返しでありながら、8番目から転倒操作と起立操作が入れ替るのである。

教訓は以下である。
立ち上がった、前進したと思っていても、同じことをしていると、じつは倒れていたり後退してる場合がある。うーん。もっともらしい。

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