テントウムシ2010/10/27 23:27

テントウムシ
 先日、寒い屋外から家の中に避難してきたテントウムシは、黒地に大きな赤いホシがふたつ、小さなホシがふたつで、ドクロのような模様であった(図左)。調べてみると、ナミテントウという種だった。知らなかったのだが、ナミテントウは、同じ種とは思えないほど模様の変異があって、ホシふたつだけから、二十余りのものなどがあるのだった。

 テントウムシのメジャーな種が、ナナホシテントウ(図中)とニジュウヤホシテントウ(図右)であるのも、考えてみれば面白い。名前は天道虫、すなわち太陽の虫だが、背中に月を宿しているとも言えるからだ。7は28の1/4、28はほぼ月の周期である。天道虫という名前の由来は、走光性、つまり明るいほうに向かって飛ぶことにあるらしいが、多くの昆虫がそうだよなあ。

 なお、伝統的な日本語では、ホシと言えば、放射状多角形ではなく小さな丸である。『広辞苑』には、「ホシ」の「ホ」は「日または火の意か」と書いてあるが、点、斑点の意味でもあることを考えると、これは、フシ(節)、フチ(縁)、ハシ(端)などと同じ語源、つまりは特異点(singularity)や結節点(node)を表す言葉なのではないだろうか。

フウセンカズラ2010/10/27 23:29

フウセンカズラ
 フウセンカズラの種は、どこかテントウムシに似ている。風船のような中空の実が和名の由来で、その形態も面白いのだが、英名の Heart seedや学名の属名Cardiospermumは、「ハートの種」の意味だ。球にハートの模様が貼り付いたようになっている。「おさるの種」などとも呼ばれ、じっさい、猿の顔というか、戦隊モノの仮面のようにも見える。