45m電波望遠鏡2008/02/29 23:31

45m電波望遠鏡
 昨日の記事との関連で、天文+紙細工関連の話題をひとつ。写真左は、国立天文台野辺山宇宙電波観測所・45m電波望遠鏡のペーパークラフトである。天文台の一般公開のときの配布物で、たしか、S氏によるデザインだ。こちらのページで別タイプのものが入手可能になっている。
 写真右は、2年ぐらい前につくった不切正方形一枚折りの約4.5インチ電波望遠鏡。けっこうカッコよくできたので、折り図を描いてみようとの思いもなくもない。写真下は45m電波望遠鏡を操作するコンソール。

U.S. Letter折り紙2008/02/29 23:35

U.S. Letter折り紙
 A4版などの1:√2の比率の長方形は、正方形と同様に折り紙向きのかたちだが、アメリカ(とカナダ)では扱いにくい。同国で一般的な紙のサイズがこの規格ではなく、U.S. レターサイズなるものだからだ。U.S. レターサイズは、8.5インチ:11インチで、比率にして1.294..である。歴史的な経緯によるものなのだろうが、幾何学的な特徴がはっきりしない比率である。
 このU.S.レターサイズから、幾何学的特徴を見いだし、その特徴をそれ以外にないようなかたちできっちりと生かした折り紙作品をつくるということが、いまここでわれわれに与えられたテーマあるっ!
 まず、この比率を、2√3:1+2√3という比率(1.288..)であると考えると、0.4%の誤差で一致する。これを使って、とりあえず切り花(チューリップ?)をつくってみた。ただ、ほとんど同じかたちが別の比率でもできるので、もっとシンプルな構造にしないと有り難みがない。つまり、さらにシンプルでスマートなものをつくってみろ、ということが、われわれに対して、アメリカ工業規格協会(ANSI)から与えられた挑戦状なのであるっ!
 √5:√3とすると、比率にして1.290..になり、 0.2%の誤差となる。これをうまく生かせたならば、アメリカ工業規格協会に勝ったと言ってよいだろう。しかし、どうも切れ味のよい造形が思いつかない。2√3:2+√6とすれば、図形的な特徴ははっきりする(1:√2と1:√3の長方形を連結した長方形)が、誤差が1%になってしまう。
 そもそも、「それ以外にないようにきっちりと生かす」のなら、近似じゃだめじゃないかという意見もあるだろう。しかし、たとえばA4版も、誤差はわずかに0.005%ではあるが、297mm:210mmで近似なので、誤差0.5%以下なら、問題ないのであるっ! (1%だと3mmぐらいのずれになりうるのでちょっと大きすぎる)
 いずれにせよ、会心のものはまだない。アメリカ工業規格協会の壁高しだ。なお、U.S. レターサイズをアメリカ工業規格協会で決めているのかは確認していない。